「質」の良い目標は「じっくりことこと」作る

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最初から完成された目標を作ろうとすると95%失敗する

なんか毎日に張り合いがないんだよな。。。やる気が起きないのは道しるべとなるような「人生の目標」がないからだ!と考えて人生の目標を作る人がいるとします。

この方の頭の中では人生の目標を作ってしまえばどんより曇っている空に突然光が差し、パーっと晴れる、そんなシーンを想像しているかもしれません。

あなたはどうでしょうか?人生の目標を作ると一気にやる気スイッチが入り、色々なことが進むような感覚をお持ちでしょうか。

実際「人生の目標を作りたい」と相談に来られる方の多くはこのようなイメージを持っています。私も昔はそうでした。

しかしこの考えで「人生の目標作り」をしても次の2つのどちらかが起きて結果的には上手くいかずに終わってしまうでしょう。

  1. 良いものができた!と思ってその目標を掲げて頑張っても1か月後には何も変わらない日常に戻っている
  2. そもそも納得にいく良い目標が作れずに「人生の目標作り」そのものを諦めてしまう

既に2つとも経験されている方もいるかもしれません。私も昔はこれを何度も経験して、そもそも人生の目標なんていらない!と思ったり、何をやっても続かない自分が嫌になることが数えきれないくらいありました。

では前回の記事で書いてあるように「今ある価値観」をベースに目標を考えていけばそうはならないのでしょうか?

方向性はそれで間違っていないのですが、スタートラインの段階でまず目標作りの考え方を改める必要があります。

まず目標を作る上で意識して頂きたいことは、

最初から「完成された目標」を作ろうとすると失敗する

ということです。

人生の目標を作る時、その大切さを感じている人ほど「完璧な丸い形」をした目標を作ろうとします。つまり、完成された100点満点の目標を作るというタスクを完成させてから、実際に目標に取り組むという流れが頭の中にインプットされています。

そうなると先ほど書いたように①完成された良い目標ができたという事実に満足して、その後の取り組みが長くは続かないという落とし穴に陥るか、②完成された100点満点の目標が作れないと頭を抱えて終わるというどちらかの現象が起きてしまいます。

その理由と対策方法について見ていきましょう。

まとめ
  • 最初から完成された、100点満点の目標を作ろうとすると結果的には次のようなことが起きて失敗する!
    1. 良いものができた!と思ってその目標を掲げて頑張っても1か月後には何も変わらない日常に戻っている
    2. そもそも納得にいく良い目標が作れずに「人生の目標作り」そのものを諦めてしまう

①目標を作るという「タスク」を完成させて満足をしてしまう

年末年始あたりに新しい年の目標を作って「今年こそは」と決意を新たに頑張ろうと思うものの、その後はすっかり目標のことを忘れ、春ごろにはもう既に数か月経っているし、厳しいかなと半ばあきらめ、そして秋ごろには来年こそは頑張ろうと「年の目標」そのものがボツになるという経験をしたことはないでしょうか。

人生の目標に限らず言えることですが、目標を決めるとそこに一種の満足感を覚えてしまい、その後の行動が疎かになっていくという現象は度々起きます。当たり前ですが目標は作って終わりではなくてその後の取り組みが大事になります。

皆さんも目標を作って初めて「スタートラインに立てる」といったセリフはどこかで聞いたことあるかもしれません。

しかしこの考え方も誤りです。

目標を作るということに「済」のスタンプを押している時点でその後長くは続かない可能性がかなり高いです。

何が言いたいかというと、目標作りは簡単に終わらせるべきではないのです。前回の記事でも伝えたように目標は価値観の変化と共に変化していくべきものです。つまり目標は常に見直して必要であれば「変えていく」ことが大事になります。

この考えを持たずに、良い目標が作れたから「済」の印を押して、さぁ取り組もうとしても、いずれどこかで気持ちの歯車がかみ合わなくなってきます。

なぜなら価値観をは少しずつ、微妙に変わっていくものもあり、良い目標を作れたと感じたのはあくまで「目標を作った時」の価値観と考えに基づいているからです。さらに言えばその時の環境や体調や気分にも少なからず影響を受けているのです。

では数日間かけてあるいは1週間くらいかけてじっくり作ればいいと思うかもしれませんが、それでもやはり価値観は少しずつ変わると考えると、「目標作り」は「目標の取り組み」と並行してずっと続けていく必要があると考える方が正しいです。

私は目標を植物に例えることが好きなのですが、目標を最初に作った時は鉢に植物を植えたのと同じだと想像してみてください。その植物を放置すると枯れてしまうので水をやって手入れをしていきますよね。

目標もそれと全く同じです。植えておしまいではなく、植物と同じように育てていく必要があります。

そうしないと「質」の良い目標は作れません。

年末年始に色々考えて作った目標それで満足して放置しているのは、植物を鉢に植えて放置しているのと同じです。そして数か月後に、「あれ、そういえばどんな目標を作ったんだっけ?」と思って部屋の隅っこをみてみると年始に植えた植物はどうなっていると思いますか?水やりもせずに放置しているので当然枯れて萎えてしまっていますよね。目標も全く同じでしっかり手入れをして水をやり育てていくことが大事なのです。

この考えを持つだけでも目標に対する意識と付き合い方が変わってきて長い取り組みも可能になってくるのでぜひ覚えておきましょう。

まとめ
  • 目標作りは一回で終わりではなく、「目標の取り組み」と並行してずっと続けていく必要がある。なぜなら人の価値観は少しずつ微妙に変わっていくものだから
  • 目標は植物と同じように手入れをして育てていくという考えを持つと、やがては質の良い目標が作れるようになる

②納得のいく目標が作れない、と諦めてしまう

2つ目の目標が作れないという点においても①と共通しているのですが、そもそも良い目標を最初から作ろうとしないと考えることが大切です。

なぜなら目標は何回も見直して手入れをしてどんどん変えていくことこそが大事だからです。

裏を返せば最初に納得のいく良い目標を作る必要がないのです。100%完成された目標は最初から作れないと考えを切り替えることが何よりも大切です。つまり最初は綺麗な丸い形の目標ではなく、ゴツゴツとした岩のような目標でいいわけです。粗くて、見た目も悪い目標でも、目標が何もないよりは何十倍もましです。

覚えていただきたいのは、とにかく粗い目標でいいから何か作るということ。それを少しずつヤスリで削って綺麗な丸い形の、「本当に納得のいく目標」に変えていけばいいです。

むしろその目標作りの「過程」が、目標への取り組みと並行して行われると充実した日々を送れるようになってきます。

このように目標を少しずつ変えて良くしていくと目標に対する愛着がわいてきます。植物と同じで手塩にかけて育てていると愛情が芽生えて大切にしていきたいという気持ちが自然と出てくるのです。

目標も植物と同じで手入れをすればするほど大切なものとなり、それをもとに行動をするという取り組みに対しても身が入りやすくなります。

これを続けていくことで「質」良い目標は自然と出てきます。

まとめ
  • 最初から綺麗な丸い形をした、良い目標を作ろうとしない。むしろ最初は粗くてごつごつとした岩のような目標でいい
  • 目標作りは目標への取り組みと並行して続けて、少しずつ良くしていけば、その過程が充実した日々につながっていく。これを続けることで「質」の良い目標を作ることができる

質の良い目標がもたらすもの

良い目標は作って終わりではなく、手入れをしてどんどん良くしていくことこそが大事だということを書いてきました。それを続けることでどんなことメリットがあるのでしょうか。

そもそも目標は言葉を並べることで作成する、いわば「言葉の集合体」です。しかし目標を単なる「言葉の羅列」だったり集合体と捉えてしまっては良い目標は作れません。

植物のように「育てて手入れしていく」ということは、言葉を少しずつ変えていき、よりよい言葉を選択するという意味でもあります。それは自分自身にとってより「適した言葉」の選択をする行為を表しています。

目標は使用されている言葉、表現、順序によって全体の印象もがらりと変わります。少しずつ自分に合った言葉をあてはめて変えていくことで目標は単なる「言葉の集合体」からその人にとってある種の「力」を帯びる、「魂」が宿るような状態になっていきます。そうなると初めて「質」の良い目標が姿を現すようになります。

では「質」の良い目標は何をもたらすのでしょうか?

良い目標とは、その目標を目にするとあなた自身がその目標に向かって「行動」したくなります

良い目標は、

あなたの味方となってくれます。

あなたの背中をそっと押してくれます。

あなたが望んでいる未来をしっかりイメージさせてくれてます。

イメージをすることであなたはワクワクした気持ちになり、自然とその目標に向かって進みたくなります。

そんなあなた自身にとって素敵な「言葉の集合体」、これこそが本当に「質の」良い目標だといえます。

難しいように聞こえるかもしれませんが、植物を育てるように「育て方」を知り、しっかり手入れをすることで誰でも確実に実践できます。

いかがだったでしょうか?今回の記事で目標作りに対する意識が少しでも変わったとすれば嬉しい限りです。

次から具体的に目標を達成する上で踏むべきステップについてみていきます。

まとめ
  • 目標は単なる言葉の羅列ではなく、少しずつ言葉を変えてより良いものにしていくことで「質」の良い目標は生まれる
  • 「質」の良い目標とはその目標を見るだけで「行動」したくなるような目標である
  • 植物を育てるように、目標の育て方、手入れの仕方さえわかれば誰でも確実にできる

人生の目標の作り方 ページまとめ

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